アメリカに来て,1年2ヶ月。
この1年の,私のすべての原動力は,
「悔しい気持ち」だった。
毎日24時間,常に悔しくて,
その悔しさを原動力として,前に進んできた気がする。
私が,仕事をいったんやめて,アメリカに来ることは,
家族にとって,最善の選択肢だった。
迷いなく決めたことだし,
今も,1ミリたりとも,後悔は無い。
ヒューストンに来て,本当に良かったと思う気持ちは,
最初も,今も,変わらない。
それでも,或る一面においては,
途轍もなく,悲しい選択だった。
仕事を,休まなければならないこと,
大好きな事務所を,去らなければならないこと。
仕方のないことだけれど,
それでも,途轍もなく,悲しいことだった。
特に,事務所に関しては,世代交代の時期だった。
もうすぐ,上の4人の先生方は,引退の時期。
これからは,私を含め,3人の若いパートナー弁護士で,
事務所を経営していこうと,決意した矢先だった。
能力はないけれど,
私も,事務所の将来を支える,大黒柱のつもりだった。
でも…
去るしか,選択は無かった。
事務所には,大切な時期に,多大な迷惑をかけた。
それでも,私の意向を承諾し,応援してくれた,事務所のみんなのことを考えると,
悲しくて悲しくて,仕方がなかった。
ただひたすら,悲しかった。
やり場のない想いを,このブログに,
毎日,書いては消し,書いては消しを,繰り返した。
アメリカに来てからも,
葛藤は続いた。
真っ昼間から,仕事もせずに,家にいる私。
私は弁護士じゃなかったの?
誇りを持って,仕事をしてきたんじゃなかったの?
私は今,いったい何をしているの?
真っ昼間,車を運転しているだけで,涙があふれてきた。
悔しくて悔しくて,仕方がなかった。
涙が止めどなく流れて,心を塞いだ。
他の駐在の奥様と,話をするのも,つらかった。
自分の立場を実感したくなかったし,
自分の立場を,極力,否定したかった。
広大なテキサスという場所は,大好きだし,
優しい友だちにも恵まれていたけれど,
それでも,自分の立場が,悲しすぎた。
私の名前は,
○○会社の○○さんの奥様,
ではない。
旦那様の会社は,とても大切な存在だけれど,
それでも,あくまで旦那様の会社であって,
私の会社ではない。
私は私であり,
自分の足で立って生きている私であり,
社会の一員としての私であり,
そして,弁護士として誇りを持っている私である。
誇りを失いながら,生きていくことほど,
悲しいことはない。
誇りを失った私,誰にも認められない私は,
抜け殻同然だった。
私のアメリカでの1年間は,
そんな「悔しさとの闘い」であり,そして,
悔しさだけを原動力に,前に進んできた気がする。
そして,今年,2年目。
ロー留学は,私の心を,少しだけ自由にしてくれる気がする。
私が私であることを,もう少し実感できる場所,となるような気がする。
ハーバードでもコロンビアでもペンでもエールでもNYUでもないけれど,
「2009年夏,University of Houston のロースクールに入学すること」は,
去年,私が,自分自身に課した,唯一絶対の目標だった。
他に選択肢は無かった。
そして,色々な人の助けを借りながら,
何とか,予定どおり,目標を達成することが出来た。
ローでの毎日は,今よりも,私らしく過ごせるに違いないと,
信じている。
でも,それでもきっと,根底の「悔しさ」は変わらない。
私の原動力は,これからも,悔しい気持ち,なんだと思っている。
「後ろ向きな前向き」の性格だから,
悔しい悔しいと,泣き叫びながら,前に進んでいく気がする。
泣きながらも,心はいつだって,前を向いている。
叫びながらも,頭はひたすら,明日のことを考えている。
死ぬほど悔しいから,後ろなんか,振り向かない。
死ぬほど悔しいから,ガンガン突き進む。
能力なんか無いけれど,
この世に,不可能なことも無いと,信じている。
頑張ろう。
誇りを取り戻すために,頑張ろう。
私は負けない。
そして,いつかきっと,認めてもらえる日が来る。
私の存在を認めるのは…
最終的には,きっと,「私」しかいない。
すべて「これでよかった」と思えるように,
前に進み続けるしか,道はない。
いつも,こんなことを,泣きながら叫んでいる私。
私の,ちっぽけな誇りのために,
きっと家族にも,少なからず,迷惑をかけている私。
ごめんなさい。
いつも支えてくれてありがとう。
感謝の気持ちでいっぱいです。
大切な家族,大切な友だち,大切な皆さんに,感謝の気持ちを伝えながら,
2年目を生きていきたいと思います。
こんな私が,ありのままの,今の私です。
ありがとう。
感謝の気持ちで,2年目も,頑張ります。